ダンサー・イン・ザ・ダーク

DANCER IN THE DARK

ちょっと肌に合わなそうだったので、ずっと避けていた映画だったんですが、なんとなく見ておきたかったので、やっと鑑賞に至った次第であります。
ミュージカルって嫌いなんですよ。タモさんがいいともとかでミュージカルを否定するたび、大喜びしてるような男ですから。でも、この作品はすんなり見れた。というのは、このミュージカルシーンはセルマ(主人公)の妄想として位置付けることが出来るからです。ちゃんと意味がある。だから、毛嫌いせず見る事ができました。むしろ楽しめましたね。ドキュメントのようなハンディ撮影から次第に色味が増していく様はとても鮮やかで素晴らしいです。ビョークはあんまり聴いた事ないけど、あの伸びやかな歌声は気持ちよかった。周りの音がサウンド化していくのもSTOMPみたいで面白いです。特に工場と線路のシーンは良かったですね。後半の方はちょっとダレてきちゃったけど。
話はまぁまぁです。それなりに面白いと言えば面白い。ただ、その時々でセルマはどれだけ目が見えているのか、というのがわかりにくかったです。カメラなり何なりで表現して欲しいと思いました。ラストはいいですね。アッサリしてる。コレ複雑だけど、実はハッピーエンドなのではないかと思います。彼女の願いは叶ったわけですから。まぁ裁判で盗んだとされた金が使えるのかという疑問は残りますが、この際良しとしましょう。
予想よりはいい出来の映画だと思います。かと言って、ミュージカルを自発的に見てやろうとは思いませんがね。たまたまこの監督が上手かっただけです。