深呼吸の必要 VS 海猿

海猿

要は2つ一編に感想書いちゃおうってワケ。っつか、作品につながりがねぇ!と思いきや、見つけた!香里奈つながり!!このヒト、凄いですね。ここ3週間で公開された映画3本に出てるんですよ。ドラマでは「カバチタレ」とかに出てたらしいんだけど、全然知らなかった。見てないし。ちなみに、「深呼吸〜」が映画デビューだそうです。ハマりそうな予感。演技は別として。
「深呼吸〜」は『キビ狩り隊』っていうヤバいネーミングにまんまと食いついて期待していたんですが、残念ながら途中寝てしまいました。なんか平坦すぎるというか、メリハリがそんなに無いんです。まぁそういう作品であるというのは重々承知しているんですが、もうこれは好みの問題ですね。のんびりした話と素晴らしい風景に癒されて清々しい気分で帰る人もいたでしょう。でも、私としては「これで1800円・・・」という結果です。小林武史の映画音楽は相変わらずいいんだけど。My Little Loverの主題歌含め。
海猿」は踊るスタッフの制作で最近フジもプロモーションに力入れてますね。実際、まさしく作りが踊るそのものでした。起承転結の作り方というか、良くも悪くも万人受けしそうだなぁと思いましたね。見る前「コレ、藤竜也ぜったいアツいよ!」なんて思ってたら、ほぼ予想通りの展開でその辺は非常に楽しめました。鬼教官が出てくる映画はまずハズレなし!!さすがにハートマン軍曹までとはいきませんでしたが。アレはまた別格ですよね。
その他、笑えるところもあって結構テンポが良かったです。撮影も大変だっただろうなぁと思います。というわけで、個人的には「海猿」の勝ち。でも、どっちの香里奈もイイ!!

スクール・オブ・ロック

school of rock

このサイトも随分放ったらかしにしてました。とりあえず復活(?)です。映画自体はちょくちょく見てたんですけどね。ホーンテッドマンションとか(マジつまんないよ)。いや、でもコレは久々に面白かったです。もうさぁ、ジャック・ブラックがいい顔しすぎなんだよ。ズルイよなぁアレ。顔芸オンパレードだもん。まんまと笑わされてしまいました。
この作品は、なんだかいつの間にか時を経て歪められていたロックの芯を真っ直ぐにしてくれました。「ヘドウィグ〜」よりもストレートですね。反抗心をそのまま音に乗せるっていう。初心忘れるべからず・・・というかなんつーか、中坊の時にテニスラケットをギター代わりに振り回してたの思い出しちゃったなぁ。でもって、それを親に見られてた時とか。

たそがれ清兵衛

たそがれ清兵衛

早くも地上波で放送しましたね。ご存知、トワイライトサムライ。ラストサムライを剛とするならば、まさに柔のサムライ映画です。両方に出演している真田広之の演技も対照的。
これは終始ダルかったですねぇ。1人の武士の生活が淡々と描かれているだけでメリハリがあまり無い。唯一盛り上がるのも果し合いの場面だけでしょう。でも、ラスト数分でなんか「いいなぁ」と思わせる。「貧しくも幸せだった」という岸恵子の語りによって、清兵衛の人生が平穏に締めくくられ、内面でくすぶっていたモノが拡散、消化し、じわじわと染み入ってきました。特に感動はしませんでしたが、見終わってこんなにすがすがしい気分になった映画は久しぶりです。また、ラストシーンからエンドロールにわたって流れる井上陽水の「決められたリズム」が非常に心地良い。ただ、少し不満を言わせてもらうとちょっと長い。あと、このDVDのジャケットは何か違うと思います。
それにしても、こういった映画が外国の、それもアカデミー賞なんぞにノミネートされるなんて意外ですね。外国人には理解できんだろうと思いましたが、よほど英訳が上手かったんでしょう。

CHASM / 坂本龍一

シングル「undercooled / Ngo」が2曲とも気に入ったってのと、小山田圭吾が参加してるってことで、購入。結構テレビにも出てますね。NEWS23とMステかな。あと、うたばんとHEY!×3にも出るらしいですよ。教授が出るたび、こちらも動くギタリスト小山田が見れて嬉しい限りです。あの「undercooled」の音色、何だろ?なんか「これギターなの?」って思わせる音って好きなんですよ。ワーミーでミーミーいわしたり。これは、フェイザーおもいっきりブッかけてんのかなぁ。最近エフェクターいじってないからわかんないですね。今度再現してみます。あぁでも私のギター、アーム付いてない・・・。昔持ってたヤツは付いてたんだけど、調子こいてたらギターにヒビがね。それ以来、アーム恐怖症なのですよ。
アルバム曲はまだあんまり聴けてないんですが、「coro」は異彩放ちまくりですね。遊びというかハズしというか。ちょっと驚きましたが、面白いです。そんなことより、「Seven Samurai」を聴いた後、同じプレイリストで次の曲に入っていたモーニング娘。さくら組の「さくら満開」を聴いたら全然違和感がなくて、イントロの数秒間は「CHASM」の曲が続いてるもんだと思ってました。なんかショックです。色んな意味で。

シティ・オブ・ゴッド

CITY OF GOD

ちょっと期待しすぎました。登場人物に関する個々のストーリーは面白いけど、ドンパチ劇で上塗りされてあんまり印象に残らない。しかし、裏を返せば、それだけ銃撃のインパクトはありました。この「神の街」ってのは本当に実在するらしくて、子供も俳優じゃない現地の住民が実際に演じているらしいです。そう思うと結構な迫力です。子供が躊躇無く銃を発砲する姿は衝撃的でした。まさに「オラこんな村イヤだ」状態です。
これ編集遊びすぎですよ。ちょっとやりすぎかなと思います。時代背景がコロコロ変わって、そのたびイチイチ整理するのに少しうんざりしてしまいました。全然わからないということはないんですが、もうちょっとわかりやすく一個一個の話をつなげて欲しいですね。
ラストシーンを倒置するというのは、よく使われる手で珍しくもないんですが、この場合は、世代交代によってループするギャング抗争、つまり、このスラムでは止むことなくこのような殺し合いが日常で行われている、ということを表現しているようで、ズッシリと重い空気を残してくれました。そこは良かったですね。そんなダークな背景と裏腹のハイテンションな音楽も映像にリズムを与えていて面白いと思いました。
だからこそ、もう少し何かドンパチに負けないストーリーが欲しい。

青の炎

青の炎

悪くない。正統なアイドル映画。でも、その域は超えませんでした。「アイドル映画にしては・・・」っていうレッテルが剥がれない。数箇所ほど良い描写があったけど、今ひとつインパクトに欠ける。こういう青春モノというか、主人公が未成年の作品というのは、もっと無茶して欲しい。心臓を鷲掴みされるような痛い衝撃が欲しい。でも、この主人公は用意周到すぎるというか、このくらいの時期って感情だけで行動してしまう事があると思うんです。だから、完全犯罪とかじゃなくて、もっと衝動的な犯罪が見たかった。何やらかすか知れない緊迫感みたいなもの。そういうインパクト。
しかし、この二宮ってヤツは『普通』の演技が上手い。普通っぽさとリアルは等しいのかわからないけど、実際に人が目の前で死んでいく時の表情なんかは真に迫っているように思えました。上手く表現できないけど、オーラを消して作品の風景にとけ込めるというか。で、その逆が松浦。オーラ出っ放し。まぁこれは個人的なアレがあってアレなんだと思うけど(何ひとつ具体的じゃねぇ!)。っていうか、意外に出番少ないですね。もっと淡い恋的なものがあると思っていたんですが。そこまで行かないとこも、青さの表れなんだろうか。でも、決して演技が下手というわけではなく、今までの俳優経験はしっかり反映されていると思います。キャスティングに関しては、山本寛斎がなんかダメだった。
ラストはちょっと卑怯ですよね。逃げというか。あれが1番簡単なシメ方ですもん。想像出来てしまうし。あそこでスパッと切ってしまうのも手だけど、見終わってもまだ尾を引くぐらいの最後が見たかった。前者の方が確かにインパクトはあるんですけどね。それにしても、なんでラストカットは松浦だったのでしょう。カメラ目線だし。その辺の意図やメッセージはちょっと伝わりませんでした。
こういう映画好きな人は、「青い春」見てなかったら見てみると良いと思います。あっちの方が個人的にはヤバイと思う。「青の炎」はちょっとキレイすぎるんですよね。もっとえげつなくていいのに。それと、あんまり学校臭さみたいなものが無かったなぁ。そういうところも見たかった気がしますね。