シティ・オブ・ゴッド

CITY OF GOD

ちょっと期待しすぎました。登場人物に関する個々のストーリーは面白いけど、ドンパチ劇で上塗りされてあんまり印象に残らない。しかし、裏を返せば、それだけ銃撃のインパクトはありました。この「神の街」ってのは本当に実在するらしくて、子供も俳優じゃない現地の住民が実際に演じているらしいです。そう思うと結構な迫力です。子供が躊躇無く銃を発砲する姿は衝撃的でした。まさに「オラこんな村イヤだ」状態です。
これ編集遊びすぎですよ。ちょっとやりすぎかなと思います。時代背景がコロコロ変わって、そのたびイチイチ整理するのに少しうんざりしてしまいました。全然わからないということはないんですが、もうちょっとわかりやすく一個一個の話をつなげて欲しいですね。
ラストシーンを倒置するというのは、よく使われる手で珍しくもないんですが、この場合は、世代交代によってループするギャング抗争、つまり、このスラムでは止むことなくこのような殺し合いが日常で行われている、ということを表現しているようで、ズッシリと重い空気を残してくれました。そこは良かったですね。そんなダークな背景と裏腹のハイテンションな音楽も映像にリズムを与えていて面白いと思いました。
だからこそ、もう少し何かドンパチに負けないストーリーが欲しい。