ライフ・イズ・ビューティフル

LIFE IS BEAUTIFUL

くやしいけど、この作品は最高です。正直、私はこういう有名な作品というか、モロに「感動しますよ!」っていうのは気に食わないタチで、冷めて見てしまったり、思いっきり批判したるねん!的な意気込みで見たりするんですが、なんつーか、、、世界に吸い込まれてしまいました。やっぱりいいモンは、いいんだし、ちゃんと評価されるべきでしょう。無理から否定するのはアホらしいです。まぁ完璧とは言いにくいんですけど。
この作品はロベルト・ベニーニというイタリアのコメディアンが、監督・脚本・主演をしています。話を大雑把に言うと、ナチス強制収容所に入れられたユダヤ系イタリア人の主人公が、自分の子供を愛するがために現状を説明せずに嘘をつきまくる、、、という話です。コメディでもあるけど、悲喜劇ってのが一番シックリきますね。
冒頭では褒めましたが、言うても始めの2、30分くらいは、「邦画だったら、主人公は高田純次で決まり!」とか思って、軽いノリで見ていました。だけど、ユダヤ人差別が表面化してきたあたりから、徐々にツボを突いてきやがったんです。コメディ部分含めて。今までの統計からいって、異国の笑いはどうも理解できねぇなと思っていたんですが、この作品は結構緻密に笑いが作られていて、笑ってしまうところが多々ありました。一番面白かったのはドイツ語翻訳のシーンですね。あえて説明しませんけど。気になる人は借りて見てみてください。
この作品のいいところは、やっぱそんなに無駄がないってところもあるでしょうね。まぁ明らかに前半で「これいらねぇだろ!」ってのは出てくるんですが、そういうのも後半から色んな意味合いが付いてくるんです。見る前は、始まって数十分で収容所のシーンになるのかと思っていたんですが、前置きは結局1時間ほどありました。でも、これもやっぱ必要でしたから。
で、ラストですけども。なんつーか「ここが感動だ!」っていうわざとらしさがあまりなくて、イイです。あんまりしつこいと逆にウザイですし。なんだか最終的にはハッピーエンドなのかよくわからないとこもありますが、なかなか感慨深いものを感じました。
ただ、このタイトルの付け方はどうかと思いますよ。コレを見る限りだと、誰もこんな内容だとは思わんでしょう。なんかもっと上手い言い方ねぇのかなーって感じです。